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【用語】1061 析出電位

電析又は電着において、固体生成物が析出し始める電位。

deposition potential

引用元:JIS 金属表面処理 2023

析出電位(析出電圧とも呼ばれる)とは、電解質溶液中で電極に
電圧をかけた際に、溶液中のイオンが電極表面に析出し始める電位の
ことを指す。
これは、電解析やメッキなどの電化学プロセスにおいて重要な概念である。

析出電位の仕組み
電極に電圧をかけると、電極表面には電荷が発生する。
電荷の種類と大きさは、電極の種類と電圧によって決まる。
溶液中のイオンは、電荷の反対側に引き寄せられる。

イオンが電極表面に到達すると、電荷を受け取って原子または分子になり、
電極表面に析出する。
析出が開始されるためには、イオンが電極表面に吸着し、必要なエネルギー
を獲得する必要があり、このために必要な電位が、析出電位である。

析出電位は、以下の要因によって影響を受ける。
・イオンの種類: イオンの種類によって、電極表面への吸着エネルギーや
必要なエネルギーが異なるため、析出電位も異なる。
・電極の種類: 電極の種類によって、イオンとの相互作用や表面状態が
異なるため、析出電位も異なる。
・溶液のpH: 溶液のpHによって、イオンの状態や電極表面の性質が変化する
ため、析出電位も異なる。
・温度: 温度が高くなると、イオンの動きが活発になり、析出電位は低くなる。

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