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【用語】1049 過電圧

実際電解が行われている電極電位と平衡電位との差。
参考:水素過電圧、酸素過電圧、活性化過電圧、濃度過電圧
などがある。

overvoltage

引用元:JIS 金属表面処理 2023

過電圧とは、化学用語の1つで、電気化学反応において、熱力学的に
求められる反応の理論電位(平衡電極電位)と、実際に反応が進行
するときの電極の電位との差のこと。
電気技術では、単に電池内部で生じる電圧降下のことである。

過電圧は、反応物質の活性化に余計なエネルギーが消費されるための
活性化過電圧、電極表面での反応種の濃度と溶液内部での濃度が異なる
ために生じる濃度過電圧、電極表面での抵抗から生じる**抵抗過電圧の
3つの合計値から出来ている。

過電圧の種類
・活性化過電圧: 反応物質の活性化に必要なエネルギーが大きいため
発生する過電圧。電極反応の種類や反応速度によって大きく変化する。
・濃度過電圧: 電極表面での反応種の濃度と溶液内部での濃度が異なる
ために発生する過電圧。電流密度が高いほど大きくなる。
・抵抗過電圧: 電極表面や電解質溶液の抵抗によって発生する過電圧。
電流密度が高いほど大きくなる。

過電圧を低減する方法
・電流密度を下げる: 電流密度を下げることで、濃度過電圧と抵抗過電圧を
低減することができる。
・めっき液の温度を上げる: めっき液の温度を上げることで、活性化過電圧を
低減することができる。
・触媒を使用する: 触媒を使用することで、活性化過電圧を低減することが
できる。
・電極材料を変える: 電極材料を変えることで、活性化過電圧や濃度過電圧を
低減することができる。

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