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【用語】5016 アルカリ黒色処理

高温アルカリ塩浴に浸せきして、鉄鋼又は銅(銅合金)表面に、
酸化物若しくは硫化物の皮膜を形成し、黒色に仕上げる方法。

alkaline blackening,black finishing

引用元:JIS 金属表面処理 2023

アルカリ黒色処理は、鉄鋼部品の表面に黒色酸化皮膜を形成し、
装飾と機能を兼ね備えた処理であり、黒い外観を得られるだけで
なく、耐食性や耐摩耗性を向上させることができる。

一般的には黒染処理と呼ばれている。

処理方法
・洗浄: 部品を洗浄し、油脂や汚れを除去。
・前処理: 酸洗やアルカリ洗浄などを行い、表面の酸化皮膜を除去。
・処理液への浸漬: 苛性ソーダや酸化剤などを含む処理液に部品を浸漬。
・水洗い: 処理液を水洗いして除去。
・乾燥: 部品を乾燥。

アルカリ黒色処理で形成される皮膜は、主に四酸化鉄(Fe3O4)から構成
されている。
皮膜の厚さは約1~2μmで、非常に薄いため、寸法精度にほとんど影響を
与えない。

メリット
・美しい黒色外観: 光沢のある黒色外観を得ることができる。
・耐食性の向上: 皮膜が金属表面を保護し、錆や腐食から守る。
・耐摩耗性の向上: 皮膜が摩耗から金属表面を保護する。
・寸法精度の保持: 薄い皮膜であるため、寸法精度にほとんど影響を
与えない。
・環境負荷の低減: 有害物質の使用が少ないため、環境負荷が低くなる。

デメリット
・皮膜が薄い: 皮膜が薄いため、傷つきやすい。
・下地処理の影響: 下地処理の状態によって、皮膜の外観や性能が左右
される。
・一部の素材には適用できない: アルミ合金やステンレス鋼などの素材
には適用できない。

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