三和メッキ工業株式会社

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【用語】8011 焦げ

粗いめっきで、主に過大な電流密度の場合に生じる表面の変質。
やけともいう。

burnt deposit

引用元:JIS 金属表面処理 2023

焦げは、電解めっきにおいて、電流密度が高すぎるまたはめっき浴の
温度が高すぎる場合に生じる粗いめっき皮膜のこと。
焼けたような茶色や黒色の斑点が金属表面に現れることから、焦げ」と
呼ばれている。

焦げは、見た目だけでなく、めっき皮膜の機能性にも悪影響を及ぼす。
具体的には、耐食性や耐摩耗性が低下し、錆や摩耗に弱くなる。

焦げの原因は、主に以下の通り。
・電流密度が高すぎる: 電流密度が高すぎると、めっき皮膜が粗くなり、
焦げが発生しやすくなる。
・めっき浴の温度が高すぎる: めっき浴の温度が高すぎると、めっき皮膜の
析出速度が速くなり、焦げが発生しやすくなる。
・めっき槽の電位分布が悪い: めっき槽の電位分布が悪いと、製品の一部に
電流が集中し、焦げが発生しやすくなる。
・めっき対象物の形状: 複雑形状の製品は、電流密度が不均一になりやすく、
焦げが発生しやすくなる。
・めっき浴の組成不良: めっき浴の組成が悪いと、めっき皮膜の析出状態が
悪くなり、焦げが発生しやすくなる。

焦げを防ぐためには、以下の対策が有効である。
・電流密度を適切に調整: 電流密度を適切な範囲に調整する。
・めっき浴の温度を適切に調整: めっき浴の温度を適切な範囲に調整する。
・めっき槽の電位分布を改善: めっき槽の電位分布を改善することで、製品
全体に均一なめっき皮膜を形成することができる。
・めっき対象物の形状を工夫: 複雑形状の製品は、電流密度が不均一になり
にくい形状に工夫する。
・めっき前の洗浄を徹底: めっき前に製品表面を十分に洗浄し、油や汚れなどを
完全に除去する。
・めっき浴の組成を管理: めっき浴の組成を定期的に分析し、必要に応じて
調整する。

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