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【用語】4035 二層ニッケルめっき法

第1層に硫黄を含まない無光沢又は半光沢のニッケルめっきを
施し、その上に硫黄を含む光沢ニッケルめっきを施すめっき方法。

duplex nickel plating

引用元:JIS 金属表面処理 2023

二層ニッケルめっき法は、第1層に硫黄を含まない無光沢または
半光沢ニッケルめっき、第2層に硫黄を含む光沢ニッケルめっきを
施すことで、耐食性を飛躍的に向上させるめっき技術である。

一般的に「ダブルニッケルめっき」とも呼ばれ、自動車部品、家電製品、
建材など、様々な分野で広く採用されている。

二層ニッケルめっき法は、以下の2つの層で構成されている。

第1層:無光沢または半光沢ニッケルメッキ
・硫黄を含まないため、柔軟性と靭性に優れている。
・細孔が多く、基材との密着性に優れている。
・腐食が進行しにくい「犠牲皮膜」としての役割を果たす。

第2層:光沢ニッケルメッキ
・硫黄を含むため、硬度と耐摩耗性に優れている。
・滑らかで美しい光沢を持ち、装飾性にも優れている。
・腐食から第1層を保護する役割を果たす。

二層ニッケルめっき法のメリット
・高い耐食性: 従来の単層ニッケルめっきに比べて、約2倍の
耐食性を持つ。
・耐摩耗性: 光沢ニッケルめっき層が、摩耗から基材を保護する。
・柔軟性: 無光沢ニッケルめっき層が、衝撃や振動から基材を保護する。
・密着性: 基材との密着性に優れ、めっき剥がれが起きにくい。
・美しい外観: 光沢ニッケルめっき層が、滑らかで美しい光沢を持つ。
・環境負荷低減: 従来のクロムめっきに比べて、有害物質の使用量が少ない。

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