陽極酸化皮膜を形成する一つ一つの微細孔をもつセル。
oxide cell
引用元:JIS 金属表面処理 2023
皮膜セルは、陽極酸化皮膜を構成する基本的な単位構造である。
六角柱状の構造をしており、中心部に微細孔が開いた構造をしている。
この微細孔は、電解液が皮膜内に浸透するための通路であり、皮膜の
耐食性や硬度などに影響を与える。
皮膜セルは、以下の部分から構成されている。
・バリアー層:皮膜の最外層にある緻密な層で、厚さは約20nm。
バリアー層は、電解液の浸透を阻害し、皮膜の耐食性を向上させる。
・多孔質層:バリアー層の内側にあり、微細孔と六角形のセル構造を
持つ層。多孔質層の厚さは、電解条件によって異なるが、一般的に
1~2μmから数100μm。多孔質層は、電解液を貯蔵し、皮膜の硬度や
耐摩耗性を向上させる。
・無孔質層:多孔質層の内側にあり、孔のない緻密な層。無孔質層の
厚さは、電解条件によって異なるが、一般的に数10nm~数μm。
無孔質層は、バリアー層と多孔質層を繋ぎ、皮膜の機械的強度を
向上させる。
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