アルマイト皮膜の発光現象について
下記にて文献からの抜粋した内容を記載します。
アルミニウムを蓚酸電解液中で陽極酸化するとアルミ
ニウムの表面から黄色い光を発する。
ただし、光の強さはあまり強くないので周りを暗く
するか又は暗い夜中に実験すると光がよく見える。
光をもう少し強くするためには交流電解をするとよい。
また、光の強さは電圧に比例し、高電圧ほど光るよう
になる。ALーMn合金が良く光る。この発光現象はかな
り古くから(1898)知られており、蓚酸アルマイトを
行っている工場では夜になるとぼーっと光っている
電解槽を見ていた。その後、水木、馬場らがアルマイト
のエレクトロルミネッセンス(EL)素子の研究を精力
的に行っている。研究の一端を紹介する。
純ALの発光は微弱であるがMn、Nd、Euなどを添加した
AL合金のEL強度は強くなる。添加金属(付活剤)により
固有の発光色を示す。Mn:黄色、Nd:青色、Eu:赤色。
また、皮膜を生成後孔内に付活剤を電解析出させ陽極
酸化するとELを発する。付活剤をイオン注入法により
AL表面に打ち込み陽極酸化で発光させる方法などが
ある。
以上は電解液中(湿式)での陽極酸化による発光である
が乾式のEL素子も開発されている。
ALの陽極酸化EL素子とネサガラスとを接し、電圧を
加えると発光する。
しかし、市場ではZnSの発光素子が発光強度、コスト
などの点から一般的に使用されておりAL皮膜の素子は
まだ使用されていない。
参考文献 表面処理対策Q&A1000
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