硫酸銅メッキでザラ、ブツ不良を無くす方法は?
下記にて文献からの内容を抜粋したものを記載します。
硫酸銅メッキでは、ザラが出やすい。その原因として
①不適切な陽極の使用
②溶液中の過剰な塩化物イオン
③陽極近傍の酸素不足
④適用する電流密度が高い
などが主な原因である。
①の対策として陽極に含リン銅を用いることがあるが、
含リン銅を用いてもアノードスライムが出る。
アノードスライムをなくす根本的な対策として、酸化
イリジウム電極のような不溶性陽極を使用して、イオン
交換膜を用いて遮蔽して、銅分を酸化銅で補給するように
する。
②硫酸銅メッキ浴で、塩化物イオンはレベリング作用を
もたらすため、40〜60mg/Lが必要である。
しかし、多すぎると陽極でCuCl(一価の塩化銅)が生じ
CuClは不溶性であるのでアノードバッグにたまり、アノ
ードスライムとなる。
③の陽極近傍にも、酸素を供給しないとCuClが生成しや
すくなる。
④の原因は、硫酸銅メッキの電流密度が高いと粉状析出
となり、メッキ皮膜に取り込まれザラが発生する。
硫酸銅メッキでは、このザラ、ブツ不良が多く、このよう
に多くの原因があるので最も重要な対策である。
参考文献 めっきのトラブルシューティング
日刊工業新聞社
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