黄銅上のスズメッキの密着不良の原因は?
下記にて文献からの抜粋した内容を記載します。
前処理の脱脂が不十分なために生じたものと思われる。
一般にシアン化銅メッキは脱脂が不十分でも析出する
が、脱脂が不十分であるとシアン化銅銅浴に遊離した
油が析出した銅の上にのることになり、スズメッキが
密着しなくなる。
したがって、脱脂工程の見直しが必要である。
特に、連続メッキラインでは脱脂に掛ける時間が短い
ことと、脱脂浴が小さいにもかかわらず、処理量が
多いため、脱脂浴に過負荷が掛かり、老化している
場合が多い。
脱脂浴の管理と脱脂浴上の浮上油の除去を行うべき
である。
また、銅メッキとスズメッキの間に少しでも油が
介在すると(メッキの密着性に影響しない程度)、
はんだ付け性が低下するので、はんだ付けを行うもの
は、より十分な脱脂が必要である。
最近、連続メッキの素材の溶剤脱脂が制限されるために、
このような事例が多く出ている。
メッキの基本である脱脂工程の再点検を勧めたい。
参考文献 めっきのトラブルシューティング
日刊工業新聞社
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