アルミニウムのエッチング処理とは?
エッチングとは・・・化学薬品などによって素材の表面
を厚く溶解することで、食刻とも言われております。
エッチングによって素地表面は一様に溶解して微視的な
凹凸状態になり、光沢が消失してマット状になります。
エッチング後の外観は、使用するエッチング液の種類や
エッチング条件により、また素材の材質の違いなどに
よって相当に相違が生じます。
有る見ぬ無電解ニッケルメッキは酸・アルカリの両性に
反応するのでエッチング用の溶液も両方あります。
化学的前処理法の艶消し仕上げや梨地処理は、表面の
溶解と言う点からみれば広義のエッチングといえます。
また、同じエッチング液を用いても、濃度を薄くし処理
時間を極く短くすることで脱脂処理が出来るので、これ
らの一連の処理では溶解量によって効果が異なり、溶解
量の少ない方から脱脂、艶消し、エッチングと考えられ
ます。
この場合、脱脂は表面溶解厚さは、数μmから10μm程度
です。
装飾的エッチングでは10μm~20μm程度です。
エッチングに適する材質としては、アルミニウム純度が
99.5%以下の方が艶消し効果が著しくて用途によっては
好ましく、銅が微量含まれている材質ではエッチング性が
よく、エッチング後の処理面が微細で均一な美しい仕上げ
となります。
アルミニウム内に含まれる鉄や硅素などはアルカリ溶液
には溶解せず、処理後表面に残ります。これらを「スマット」
と称し、直ちに硝酸水溶液などで除去する必要があります。
アルミニウム純度が高い(99.7%以上)とエッチングを相当
深くしても光沢が消えがたいので目的に合わせて材質を選択
する必要があります。
(参考文献 表面処理対策Q&A 産業技術サービスセンター)
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