メッキ専門用語

hcr

hcrとは、硬質クロムメッキのことを意味する。

硬質クロムメッキはクロムメッキの1つで、クロム金属が
1μm以上メッキされたものを指す。
硬質クロムメッキのことをハードクロムメッキと呼ぶことも
あるが、どちらも同じ意味になる。
硬質クロムメッキは厚いメッキを施すことにより硬度と
耐摩耗性に優れているため、機械部品や金型など工業製品に
よく使われている。

JIS規格では「工業用クロムメッキ」とも呼ばれることもあるが
硬度はHv750以上あり、膜厚は1μmから100μmまであり、メッキを
厚くすることでより高い耐久性を得ることも可能である。
この硬度・耐摩耗性・耐食性はメッキ皮膜の物性が関係しており、
その皮膜物性に大きく関わっているのがクロムメッキ浴の浴組成と
メッキ条件である。
最近の傾向では高硬度、高耐食、高効率の「HEEF浴」といわれる
マイクロクラッククロムメッキ浴が増えている。
硬度や耐摩耗性があるほかにも、クロムメッキは摺動(しゅうどう)性
や離型(りけい)性(※型からの外れやすさという意味)が良いという
特徴がある。
そうした性質があることも、硬質クロムメッキが工業製品や機械部品に
多く使われる理由のひとつである。

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