メッキ専門用語
亜鉛クロメート(Zinc Chromate)は、亜鉛とクロム酸化合物
からなる化学物質で、主に防錆塗料やプライマーとして使用
される化合物。
クロメート処理とも呼ばれ、金属表面を腐食から保護する目的
で広く使われている。
以下に、亜鉛クロメートについての特徴や用途、メリットと
デメリットを詳しく説明する。
亜鉛クロメートの特徴
1.防錆効果
亜鉛クロメートは強力な防錆剤で、金属表面に塗布すると、
酸化を防ぐ保護層を形成し腐食の進行を防ぎ、金属の寿命を
延ばす効果がある。
2.プライマーとしての使用
亜鉛クロメートはプライマー(下地塗料)として非常に優れて
いる。
特に航空機や自動車産業において、アルミニウムやスチールなど
の金属表面に塗装する前の下地処理として使われいる。
プライマーとしての使用により、後から塗布する塗料が金属に
しっかりと接着し、剥がれにくくなる。
3.耐久性の向上
亜鉛クロメートは、通常の金属保護剤よりも耐久性が高く、特に
高湿度や塩水環境など過酷な条件下で優れた耐食性を発揮する。
これは、航空機の部品や船舶のパーツにも使用される理由の一つ
である。
4.黄色がかった色
亜鉛クロメートは、特徴的な黄色または緑がかった色をしている。
このため、下地処理された金属部品は黄色がかって見えることが多い。