メッキ専門用語
前処理とは、被めっき物をめっき浴に入れる前の諸工程。
参考:表面状態の調整、装飾的効果などのために、表面処理の
主工程の前に行う処理。
pretreatment
引用元:JIS 金属表面処理 2023
前処理は、めっきを行う前に金属表面の汚れや酸化膜を除去し、
めっき皮膜の密着性を向上させるために必要な工程。
めっきの前処理には、脱脂、酸洗、エッチングなどがあ。
前処理は、めっきの仕上がりを大きく左右する重要な工程である。
前処理が不十分な場合、めっき皮膜の密着性が悪くなり、以下のような
問題が発生する可能性がある。
めっき皮膜の剥がれ
めっき皮膜の粗さ
めっき皮膜の変色
めっき不良
めっき前処理には、主に以下の種類がある。
・脱脂:
脱脂は、金属表面の油脂や汚れを除去する工程です。脱脂には、溶剤脱脂、
アルカリ脱脂、電解脱脂などがある。
・酸洗:
酸洗は、金属表面の酸化膜を除去する工程。酸洗には、塩酸洗、硫酸洗、
硝酸洗などがある。
・エッチング:
エッチングは、金属表面を微量ずつ溶かして平滑にする工程。エッチングには、
塩酸エッチング、硫酸エッチング、硝酸エッチングなどがある。
前処理の種類は、めっき種、金属表面の状態、めっき皮膜の厚さなどによって
異なる。
適切なめっき前処理を選択することで、めっき皮膜の密着性を向上させ、
めっき不良を防止することができる。