メッキ専門用語
直流電流を周期的に中断させたり減少させて行うめっき法。
interrupted electroplating
引用元:JIS 金属表面処理 2023
断続めっき法は、時間的に電流をオン・オフすることで、めっき浴中の
金属イオン濃度を変化させ、めっき皮膜の結晶構造や性質を制御する
めっき方法。従来の直流めっきと比べて、以下の様な特徴がある。
1. 結晶粒度を小さくする
電流をオンにしている時間とオフにしている時間を調整することで、めっきの
結晶成長を抑制し、結晶粒度を小さくすることができる。
結晶粒度が小さいほど、めっきの硬度や耐摩耗性が向上する。
2. 内部応力を低減する
断続めっき法は、めっきの結晶成長を抑制することで、めっき内部の応力を
低減することができる。
内部応力が低いほど、めっきの割れや剥離などの欠陥が発生しにくくなる。
3. めっき速度を向上させる
電流をオンにしている時間を短くすることで、めっき速度を向上させることが
できる。
4. めっき層の平滑性を向上させる
断続めっき法は、めっきの結晶成長を抑制することで、めっき層の平滑性を
向上させることができる。
めっき層が平滑であるほど、外観が良くなり、腐食しにくくなる。
断続めっき法の種類。
・パルス電流めっき: 短いパルス状の電流を印加するめっき方法。
・逆パルス電流めっき: パルス状の電流を正負に反転させて印加するめっき方法。
・ランダムパルス電流めっき: ランダムなタイミングでパルス状の電流を印加する
めっき方法。
・複合波電流めっき: 複数の波形の電流を組み合わせて印加するめっき方法。
断続めっき法のデメリット。
・装置が複雑: 断続めっき装置は、直流めっき装置よりも複雑で高価。
・技術が必要: 断続めっき法は、直流めっきよりも高度な技術が必要。
・めっき液の管理が必要: 断続めっき法は、めっき液の管理が重要。