メッキ専門用語

5014 白色腐食生成物

クロメート皮膜が破壊され、電気亜鉛めっき及び電気カドミウム
めっきが腐食環境にさらされるときに生じる塩基性炭酸亜鉛、
塩基性カドミウムなどの白色化合物。

white corrosion product

引用元:JIS 金属表面処理 2023

白色腐食生成物は、主に亜鉛めっきやカドミウムめっきなどの
電気めっき処理を施した金属表面に発生する白い粉状の物質である。
正式名称は塩基性炭酸亜鉛または塩基性カドミウムと呼ばれるが、
一般的には白錆と呼ばれている。

発生メカニズム

白色腐食生成物は、以下の条件が揃うと発生する。

亜鉛めっきまたはカドミウムめっきが施された金属表面
二酸化炭素と水分の存在
比較的湿度が高い環境

これらの条件下では、亜鉛めっきまたはカドミウムめっきが空気中の
二酸化炭素と水と反応して、塩基性炭酸亜鉛または塩基性カドミウムが
発生する。

白色腐食生成物は、以下の影響を与える。
・外観の劣化: 白い粉状の物質が付着するため、外観を損なう。
・耐食性の低下: 長期間放置すると、めっき皮膜を劣化させ、耐食性を
低下させる。
・電気伝導性の低下: 電気接点などに発生すると、電気伝導性を低下させる。

対策

白色腐食生成物の発生を抑制するには、以下の対策が有効。
・乾燥した環境を維持する: 湿度が低い環境を維持する。
・密閉容器での保管: めっき部品を密閉容器で保管することで、
空気中の二酸化炭素や水分との接触を避けられる。
・防錆被膜の形成: めっき後にクロメート処理やニッケル封止などの防錆被膜を
形成することで、発生を抑制できる。
・定期的な清掃: 白色腐食生成物が発生した場合は、定期的に清掃して除去する
必要がある。

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