メッキ専門用語

2013 不溶性アノード

電解中、電解液に金属イオンを出さない陽極。

inert anode

引用元:JIS 金属表面処理 2023

不溶性アノードとは、電解めっきや電解精錬などの電解プロセスにおいて、
電解液に溶けずに使用できる陽極のこと。

従来の可溶性アノードとは異なり、不溶性アノードは電解過程で溶解しない
ため、以下の利点がある。

利点
・メンテナンスが容易: アノードの補充や洗浄などのメンテナンスが不要。
・均一なめっき皮膜: アノード形状を自由に設計でき、陽極-陰極間距離を
小さくすることができるため、均一なめっき皮膜を形成しやすい。
・高電流密度対応: 高電流密度のめっきも可能であり、従来の可溶性
アノードの2倍から4倍の速度でのめっきが可能。
・環境負荷低減: 電解液への金属イオンの溶出がないため、スラッジの発生
が少なく、環境負荷を低減できる。

不溶性アノードは、様々な種類があり、それぞれ異なる特性を持っている。
代表的な種類は以下の通り。
・白金めっきチタン: 白金をチタン基材にコーティングしたもの。高い耐食性と
酸素発生過電圧を持ち、様々な電解めっきに使用できる。
・鉛: 低価格で入手しやすい。酸性溶液での電解めっきに適している。
・グラファイト: 導電性と耐食性に優れています。塩素系電解めっきなどに使用される。
・フェライト: 安価で、クロムめっきなどに使用される。
・二酸化鉛: 高い酸素発生過電圧を持ち、塩素酸塩めっきなどに使用される。
・DSA: チタン基材に白金族元素の酸化物をコーティングしたもの。
白金めっきチタンよりも耐食性と耐摩耗性に優れている。

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