メッキ専門用語

120 スローイングパワー

処理物の皮膜厚さや色を均一にさせる性質。

throwing power

引用元:JIS 金属表面処理 2023

スローイングパワーとは、電解めっきにおいて、めっき皮膜を
均一な厚さで対象物全体に析出させる能力のことを指す。

スローイングパワーが高いほど、複雑な形状の対象物や、凹凸の
ある対象物でも、均一な厚さのめっき皮膜を形成することができる。

スローイングパワーは、以下の要因によって影響を受ける。

・電解液の種類:電解液の種類によって、スローイングパワーは
 大きく異なる。
 一般的に、酸性の電解液よりもアルカリ性の電解液の方が
 スローイングパワーが高いと言われている。
・電流密度:電流密度が高いほど、スローイングパワーは低下する。
・温度:温度が高いほど、スローイングパワーは向上する。
・添加剤:電解液に添加剤を加えることで、スローイングパワーを
 向上させることができる。

スローイングパワーは、めっきの品質を左右する重要な要素である。
スローイングパワーが低すぎると、めっき皮膜が薄かったり、
厚かったりして、機能性や外観に問題が発生する可能性がある。

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