メッキQ&A
以下にて文献の抜粋した内容を記載します。
アルミニウム及びその合金への陽極酸化皮膜のアブレシブ
摩耗や凝着を抑制するためにいくつかの潤滑化処理が試み
られているが、以下、工業化あるいは検討されてきた例に
ついて述べる。
(1)浸漬法タイプ
①一液浸漬法:液体潤滑油中に直接浸漬する方法であるが
微細孔との親和性や液粘度に影響される、シリコン油等
の各種潤滑油が用いられる。
②二液交互浸漬法:皮膜を二種類の溶液中に交互に浸漬し
微細孔中に潤滑性金属硫化物などを化学的に反応生成析出
させる方法。
(2)フッ素樹脂含浸被覆タイプ(タフラム処理やテフロン硬質アルマイト)
アメリカのGeneral Magana Plate社で開発された
陽極酸化皮膜の表面や微細孔の中に、フッ素樹脂を融着した
ものであり、フッ素樹脂の低い摩擦係数により耐摩耗性、耐食性、
電気絶縁性などにも優れた特性を示す。
(3)潤滑粒子の電気泳動電着含浸タイプ
極めて小さな潤滑粒子を適当な分散媒中に懸濁して、定電流あるいは
定電圧にて電着させたものであるが、実際には電着される粒子
の大きさが微細孔の径よりもはるかに大きいため、表層近傍に
固着しているのが実情である。
(4)潤滑成分含有物質電解含浸タイプ
チオモリブデン酸アンモニウムの水溶液中で陽極酸化処理品
を陽極として二次電解し、孔の中に二硫化モリブデンを析出させる
方法である。
弊社では、(1)の方法で、テフロン硬質アルマイト処理になります。