メッキQ&A
鋼は、焼入れして硬くなっているケースがあります。
メッキ工程で酸洗やメッキ工程で水素を吸蔵して
脆くなる傾向になります。
水素は加熱により追い出すことが出来ますから、
ロックウエルCスケール(HRC)40以上の鋼は、
メッキ後出来るだけ早く水素を追い出すための
ベーキング処理をすることになっております。
しかし、材質にもよりますが、炭素含有量0.2%以上の
鉄鋼はすべて水素脆性が起こることがあり、また強い
脆性が起きた場合は、加熱して元の状態に戻らないこと
もありますし、メッキ後、長期間が経ったものは、後から
べーキング処理しても、脆さはなくなりません。
このスプリングワッシャの場合は、メッキを剥がし指定
硬度の下限をはずれない程度に、焼き戻しを行い、再び
亜鉛メッキし、すぐに190℃:3時間(強度のたわみのかかる
ものは更に長時間)のベーキングをすれば使用出来ると思い
ますのでご検討ください。