メッキQ&A
下記にて文献からの抜粋した内容を記載します。
メッキ判別は、蛍光X線分光分析装置などの装置を用い
なければ確定出来ない。
簡単な方法ではある程度の類推ができる程度と考えて
よい。
メッキにはいろいろな金属及び合金メッキが実用されて
いるが、工業部品を除いた場合、最終表面に使用される
メッキの種類は比較的限られている。
装飾的に用いられるは、クロム、黒色クロム、金、金色
銀、ロジウム、すずーニッケル合金、すずーコバルト合金
などでその他、古美処理、化成処理などがある。
金色をしているのは金メッキか金色メッキである。
金色メッキは代用金と呼ばれる、錫ー銅ー亜鉛の合金、
真鍮と呼ばれる銅ー亜鉛合金、銅ー錫、銅ーニッケル合金
が用いられている。
これらを判別するには分析によらなければならないが、
金以外は腐食や変色が起こりやすいので樹脂などでコー
ティングされていることが多い。一般にはコーティング
されているものは金メッキではないことが多い。
黒色をしているメッキの大部分は、亜鉛の黒色クロメート
か黒色クロムと考えられる。
黒色クロムは漆黒調の黒色が得られる。黒色クロメートは
内装品に用いられ、よく観察するとわずかな「虹彩色」が
見られることが多いようで干渉色とも言われ、洋傘の骨
などにも利用されている。
その他の黒色ニッケルは被膜が弱いので外装に用いないか
コーティングが施されている。
銀は柔らかく、指紋や食塩など塩素にふれたものを陽にさら
すと異変しやすい。ライターなど高級装飾品では銀の上に
薄いロジウムをめっきして変色防止することもあるが外観
だけで見分けるのは難しい。
黄色から赤に至る虹彩色をもったものは亜鉛メッキに有色
クロメート処理を施したものと考えてよい。
亜鉛のクロメートで光沢クロメートまたはユニクロと呼ば
れるものがあり、他のメッキやクロメートの有無を判別す
る方法としてジフェニルカルバジドを用いる方法がある。
上記以外で落ち着いた金属鏡面光沢を持ったものは大体
クロムメッキと考えて良いが、断定するには専門家の判断
を仰ぐか、分析を行うべきである。
参考文献 表面処理対策Q&A1000
産業技術サービスセンター