メッキQ&A
自動車部品へのメッキを中心に自動車のいわゆる防錆基準
である10-5-2-1(孔あき錆なし10年、表面錆なし5年エンジン
ルーム内錆なし2年、床裏錆なし1年)をクリアするために
開発され実用化されたのが、高耐食性亜鉛合金めっきです。
例えば、Sn-Zn,Zn-Ni,Zn-Fe合金メッキなど、亜鉛メッキの
耐食性を飛躍的に向上させた。その防錆の機構の考え方としては
従来の亜鉛メッキが、単に鉄と亜鉛の電位の差による犠牲防食
作用と、亜鉛の腐食をクロメート皮膜で防食することがあったの
に対し、
①亜鉛との合金化により鉄と亜鉛合金メッキ皮膜との電位の差を
近づけ腐食の進行を抑制する。
②亜鉛合金メッキ皮膜が腐食することでクラック等を生じさせ
腐食電池を分散させる。
③不動態皮膜を形成させる等の工夫がなされ、亜鉛メッキの
高耐食性化が実現した。