メッキQ&A
あくまでも弊社の見解でございます。
硬質クロムメッキのアルカリ性電解剥離、すなわち製品から
金属クロムを剥離する浴では、可溶性のクロム酸ナトリウム
Na₂CrO₄ を形成します。
NaOH からのナトリウムはこの過程で使われます。
従って、剥離操作の間、クロム酸ナトリウムを構成するのに必要な
ナトリウムイオンを補給するために、剥離浴へ定期的に NaOH を
追加するのが普通です。
電解剥離の間に水酸化ナトリウムから炭酸塩への変換を示す文献を
読んだことがありましたが、今その添付資料を見つけることが
できません。
Na₂CO₃ 92g/L の一部は Na₂CrO₄ と考えております。
これを確かめるにはCTCの専門の化学者に頼めば良いと思います。
クロム酸塩の増加はこの処理に有害であり、浄化しなければ、
結局、浴を廃棄して作り替えなければなりません。
剥離速度の低下やエネルギー消費の増加、素地の損傷は、
浴の寿命を知らせる信号です。