メッキQ&A
ビッカース硬度のことを指します。
ビッカース硬さ (Vickers hardness, 単位: HV) は、硬さを表す尺度の
一つであり、押込み硬さの一種です。ビッカース硬さはダイヤモンドで
できた剛体(圧子)を被試験物に対して押込み、そのときにできるくぼみ
(圧痕)の面積の大小で物質の硬さを判断します。
圧子はピラミッドをひっくり返したような四角錐であり、圧痕は理想的
には正方形です。
試験力を一定に保ちながら、硬い物質ほど圧痕は小さく、柔らかい物質ほど
大きくなります。
ビッカース硬さは、1921年にイギリスのビッカース社のロバートL・スミスと
ジョージE・サンドランドによって考案されました。
測定原理は、ダイヤモンドで作られたピラミッド形の圧子を材料表面に押し
込み、荷重を除いた後に残った圧痕の対角線の長さから表面積を算出します。
試験力を表す記号はHVであり、その後ろに試験力をkgfで表示します。
例えば、試験力1kgfで測定した結果、300HVの硬さを得た場合は「300HV1」と
表示します。また、HVのHはhardnessを、VはVickersを意味しています。
ビッカース硬さは、超鋼やサーメットなどの硬度の高い刃物の評価などに
用いられます。
この尺度は微小硬さを測定する際にも有用で、小さな結晶のようなものでも
測定が可能です。
なお、ビッカース硬さは非破壊試験に区分されることもあります。