メッキQ&A
適切に処置された場合、硬質クロムメッキ皮膜の厚みに
関して特定の許容限度はありません。
しかし、一般的には鉄合金上に一度でメッキする場合、
3~600μm位までが最も安定したメッキ皮膜が得られると
されています。
硬質クロムメッキの膜厚を約600μm以上析出させた場合、
角が盛り上がるなどメッキが粗くなったりピットが現れたり
します。
硬質クロムの厚メッキをうまく行うには素地金属の下地処理
に関してすべきことが多々あります。
均一性、最小メッキ厚、表面粗度、マイクロクラックのレベル等、
求められる"メッキ後の仕様"が分かれば、それに合った最適の
硬質クロムメッキの工程が導きだせます。
最高の成果を出すには最初の設置、治具類そして特に陽極の
取り付けが決定的に重要です。
硬質クロムメッキには数々の適用方法があり、その適用方法次第
で顧客の特定要求を満たす成果を得ることが出来ます。
例えば、メッキ厚が約600μmを超える仕様では、ニッケルメッキ層の
上にクロムメッキを施すという処置方法があります。