メッキQ&A
アルミニウムおよびアルミニウム合金の素地に防食・美観などを
目的として陽極酸化皮膜処理(アルマイト処理)後に塗装処理
したもので、JIS H 8602では、
陽極酸化塗装複合皮膜、通称:複合皮膜と呼んでおります。
JISに規定する複合皮膜は、所定の陽極酸化皮膜厚さと
塗装厚さ及び塗膜の着色有無によって種類があります。
陽極酸化皮膜は発色・着色したものとしないものがあり、
塗膜は艶有り、艶消し仕上げのものがあります。
複合皮膜の処理方法は、JIS H 9502に作業標準が規定
されており、陽極酸化皮膜を生成後、さらにアクリル樹脂
系、ウレタン樹脂系、フッ素樹脂系塗料を用いて電着塗装、
浸漬塗装、スプレー塗装静電塗装により塗膜を形成する。
塗装後の焼き付け(強制乾燥)あ、それぞれの塗料に適
した条件で行います。
最も普及している処理法は、陽極酸化皮膜は硫酸皮膜
(電解着色を含む)塗装はアクリル樹脂系塗料を用いた
電着塗装です。
複合皮膜は、いわゆる無機質系皮膜と有機質系皮膜の
それぞれの特性を兼ね備えた皮膜であるため、耐候性、
耐食性に優れ、耐摩耗性なども良く、高温多湿環境に
さらされる日本の形材を主材料とする建材用途に最適
です。また、陽極酸化皮膜あるいは塗膜のいずれにも
着色できるため装飾的バリエーションも豊富です。
複合皮膜はこのような特性をもっているため、サッシ、
ドア・引き戸エクステリアなどの建材製品に広く普及
しています。