メッキQ&A
高光沢の表面仕上がりを得るために行う「電気化学的前
処理法」のことです。
アルミニウムは両性金属であり、酸・アルカリの両方に
反応溶解するのでこれらの水溶液中でアルミニウムを
陽極として電気化学的に表面を溶解し、光沢面に研磨
する方法です。
アルカリ浴は光沢を得るためのアルカリ量の設定範囲が
狭く、研磨浴の変動が激しくてエッチングされることが
あり、純アルミニウム以外は研磨が難しいと言われ、
現在ではあまり用いられず、殆どが酸浴になっています。
JIS H 9500に電解研磨の方法が例示されています。
高温高濃度の電解液によって陽極のアルミニウムは激し
く溶解され、多量のアルミニウムイオンが発生し、表面
に電気抵抗の比較的高い溶解生成物の薄層が生じます。
アルミニウムは電解液中で強く揺動されるため、表面に
接する液層が流動し、微視的にみて凸部の生成物は薄く
なり、凹部の方が生成物の層が厚く滞留しているため
電気抵抗が多いので、この結果凹凸の平準化が進み表面
が光沢を呈することになると考えられております。
(参考文献 表面処理対策Q&A 産業技術サービスセンター)